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自衛隊や消防、海保などで活躍中の熱中症対策アイテム!

 去年に引き続き、今年も夏マスクが欠かせなくなりそうなので、熱中症にかかる方が例年より増えそうです。

 そこで今回は自衛隊や消防、海上保安庁などの過酷な環境で働く省庁で、水分補給を兼ねて体温調節に推奨されている「ポカリスエットアイススラリー」をご紹介します。

そもそも熱中症とは?

 熱中症を簡単に説明すると、体温調節機能を超えて体温が上昇してしまったために身体の各機能に異常をきたし、最悪の場合は死に至る身近で恐ろしい疾病です。

 私も1度演習中に熱中症で倒れた事が有ります。
 「暑い」とか「疲れた」といった事を我慢し続けると、急に楽になるポイントがあるのですが、それが来てしまったらアウトです。その直後に倒れます。

 感覚的には「暑い…疲れた…」→「あれ?なんかそこまででもないような?」→「お!まだ頑張れそう…バタン!」といった感じです。
 あれ?と感じてから倒れるまでは、体感で10秒くらいだったと記憶しています。

 定時連絡も寄越さず指揮所に帰ってこない私を心配して様子を見に来てくれた先輩に発見され無事に生還できましたが、そのまま何時間も放置されていたら死んでいたかもしれません。

 人間の身体は外気の暑さや運動によって体温が上昇すると、汗の気化熱や体表面の毛細血管に血液を流す事で体内の熱を排出しようとします。

 日本の気候は高温多湿なので汗が気化し辛く、熱が身体に篭りやすい環境のため、熱中症にかかりやすい条件が揃っています。

 逆に言えば体に熱が篭らなければ熱中症にはならないため、体を冷やせば良いのです。
 熱中症対策に身体を冷やす事の有効性は横浜市消防局が2019年に検証訓練を行っています。

火災現場で活躍する消防士の熱中症対策 暑熱順化(しょねつじゅんか)とは?
燃え盛る火の手の近くで、防火衣に防火ヘルメットなどを着けて行う消火活動は熱中症と隣り合わせの厳しい現場。それに備えて消防隊員は日頃から“暑熱順化”というものを行って、対策をしているのです。

 この訓練では「水を被ったりする等で強制的に身体を冷やせば良い」と言う結論が出ていますが、日常生活で暑くなったからといっていきなり水を被る訳にもいきません。

 そこで、冷たい物を素早く体内に取り入れ、篭っている熱を内側から解消するために開発されたのが「ポカリスエットアイススラリー」です。

ポカリスエットアイススラリーとは?

 皆さんご存じの「ポカリスエット」を販売している大塚製薬さんが2018年に販売を開始した、言わば「凍っているのに飲めるポカリスエット」です。

ポカリスエット アイススラリー|ポカリスエット公式サイト|大塚製薬
「凍らせて飲む」ポカリ、ポカリスエット アイススラリーが誕生。冷却効果が高く身体を芯から冷やします。

 夏場によくやる「スポーツドリンクのペットボトルを冷凍庫に突っ込んで凍らせたもの」とは訳が違います。

 普通のスポーツドリンクを冷凍庫に突っ込むと水分が氷になってしまい、ミネラルや糖の濃い所が真ん中に集まったり、マメに取り出して砕きながら凍らせてもフローズンドリンクのように「小さい氷の粒と濃いめの液体が入り混じった状態」が限度だと思います。

 商品名にもなっているアイススラリーとは、水分子の周囲にミネラルや糖がまとわりつき、氷の結晶が生成されない状態の事で、の冷却性との飲みやすさを両立しています。

 常温保存が可能で、再凍結させてもアイススラリー状態になるので非常に使いやすくなっています。

実際どれくらい有効なのか

 アイススラリーを摂取する事で体温を下げる事の有効性について、東京理科大学が研究結果を発表しています。

東京理科大学
東京理科大学のオフィシャルサイトです。新宿区飯田橋、葛飾区金町、千葉県野田、北海道長万部。学部、大学院の情報から入学試験、研究および施設、就職、進路などの情報をご覧いただけます。

 私達に関係するのは日射装置を使用した実験ですが、20分の踏み台昇降運動の前後にアイススラリーを摂取する事で、体温上昇を半分程度まで抑えています。

 アイススラリーは水より粘度が高いため、口腔や食道をしっかり冷やしながら伝っていきます。
 一気に胃まで行ってしまうと内臓を急激に冷やしてしまうため、それはそれであまり好ましくない点も氷水より優れていると言えるでしょう。

 研究は現在も継続中のようですので、新しい研究結果が出た時にこの記事も追記していきます。

まとめ

 色々な実験や研究により有効性が分かってきていますが、ポカリスエットアイススラリーのお値段は1袋(100g)180円以上と少々お高いです。

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 普段使いするのは躊躇ためらってしまう金額ですが、夏場の運動系イベントなどの差し入れや、登山などの危険度の高いスポーツのお守り、お子様や高齢者の方がいるご家庭は万が一の場合の備蓄用などに、試してみてはいかがでしょうか?

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