自衛隊に入ると自由に海外に行けない!

自衛隊

 今回は旅行好きには非常に厳しい制限となる、海外旅行の制限について説明していきます。

どんな制限がかかるの?

 まずはこちらをご覧下さい。

外務省 海外安全ホームページ
海外に渡航・滞在される方々が自分自身で安全を確保していただくための参考情報を公開しております。

 これは外務省が世界中の国を「治安の良し悪し」と「感染症の有無」の観点から危険度レベル0~4に評価して公開している世界地図です。

 レベル2以上の国は一般の方でも行く事は控えるように求められますが、自衛官は渡航許可が下りません。

 更に自衛隊の内部で独自に定めた基準に基づいてレベルが引き上げられており、外務省ではレベル0でもレベル1として扱われるような国もあります。

 レベル0の国は自分でホテルを取ったり観光場所を決めても問題ありませんが、レベル1の場合は団体パックツアーを利用しなければ許可が下りません

具体的にどうすれば海外に行けるの?

 レベル0の国とレベル1の国で手続きやかかる期間が大幅に違うので、自身で確認してから申請する事が大切になります。

 ここで表記するのは「この時期までに提出する事が望ましい」とされる期間で、もう少し遅くても間に合いますが担当などに嫌な顔をされます。

レベル0の国へ渡航する場合
1ヶ月前 (隊員)レベル0の国へ海外旅行をする旨を職場に伝える。  
     (職場)担当が渡航先の国のレベルを確認をする。
2週間前 (隊員)申請書を提出する。
(職場)承認者がレベルの確認をもう1度する。
海外渡航承認!

レベル1の国へ渡航する場合
(6ヵ月以内に同じ国へ行く場合、レベル0の国へ行く場合にレベル1以上の国を経由する場合を含む。)
5週間前   (隊員)レベル1の国へ海外渡航する旨を職場に伝える。
           申し込み予定の団体ツアーなどの資料を提出する。
       (職場)資料を精査し、問題なければ手続きを進めさせる。
1ヶ月以上前 (隊員)申請書を提出する。
       (職場)なんやかんやで凄く偉い人まで許可を取る。
海外渡航承認!(不許可の場合もあり)

 見て頂ければわかりますが、申請書の提出期限が全く違います。

 申請書には以下のような項目を書かなければいけません。

渡航先の国
同行者の氏名
搭乗する飛行機の便(往復)
宿泊するホテルの名前と住所と連絡先
家を出てから帰ってくるまでの詳細な行動計画
パックツアーの資料、旅行代理店、担当者の氏名、連絡先

 レベル0も職場への申告は1ヶ月前としましたがマナー的な意味合いが強く書類の作成などが間に合うなら2週間前でも規則上は問題有りません。

 しかし、隊員が自分の渡航先や経由する国のレベルをちゃんと把握していないと、申請が遅くて間に合わない!という事態に陥ってしまいますので、どの国へ行く場合でも手続きを開始するのは早ければ早い方が良いです。

 また、ちゃんと許可を取っていても台湾のような大規模デモが突発的に起こると、渡航直前にレベルが上がってしまい、許可が取り消されたりする可能性もありますので、自衛官が旅行する場合は帰国するまで油断できません。

まとめ

 今はジェットスターなどのLCCが普及し、アジア圏の国なら「今週末にちょっと韓国行きたいな」のように、国内旅行感覚で海外旅行が出来る時代になっていますが、自衛隊に入ると色々と面倒な書類を書かされたり、事前に申請して許可を貰わないと海外に行けません。

 渡航先の国の当局に、不当に拘束されたり取り込まれたりする事を防止するために必要があるのはわかりますが、もう少し簡略化しても良いように思います。

参照法規類PDF

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