尉官
3等陸尉
小隊長や上位の幹部の補佐役を務める事が多い階級です。
幹部候補生学校を卒業した後、幹部任官と同時に与えられる階級で幹部の下っ端です。幹部学校の成績順に昇任していきます。
任官と同時に幹部初級課程(BOC)に入校しますが、BOCは昇任に余り影響しません。
経験を積んでから幹部になったSLC組を除き「尻に殻の付いたヒヨコ」である場合が殆どで、中隊長と曹長の間で板挟みとなり、早々に中間管理職の苦しみを味わいます。
また、仕事も2尉と並んで非常に多忙な場合が多く、幹部はここを乗り越えて偉くなっていきます。
定年は54歳。
2等陸尉
小隊長や上位の幹部の補佐役などを務める事が多い階級です。
3尉候補者課程(SLC)で幹部になった者の殆どはここで頭打ちになります。
幹部に任官して少し経験を積み、使えるようになった頃なので、高級幹部が使いやすいヒラ幹部として山ほど仕事を浴びせられます。
定年は54歳。
1等陸尉
中隊長、機関の班長などを務める事が多い階級です。
幹部に任官した殆どの人が到達する階級で、むしろこの辺りからCGSなどの出世競争が始まると言っても過言ではありません。
この階級も中々の激務ポジションが多くまだまだ試練は続きます。
定年は54歳。
佐官
3等陸佐
大隊長、中隊長、機関の班長等を務める事が多い階級です。
幹部任官後5年程度で入校する幹部上級課程(AOC)を卒業すると到達可能になる階級です。
尚、AOCを卒業するとCGSやFOCの受験資格が得られます。
各方面総監部や市ヶ谷にある陸上幕僚監部では死ぬ程こき使われ易いので、故障者が出やすい階級です。
定年は55歳。
2等陸佐
副連隊長、大隊長、機関の筆頭課長、分屯地司令などを務める事が多い階級です。(この辺りから仕事的に楽になってくる事が多いです)
CGSに合格しなかった者が受験する、幹部特修課程(FOC)の合格者の殆どはここで頭打ちになります。FOCの受験回数は5回までとなっています。
定年は55歳。
1等陸佐
連隊長や機関の部長などを務める事が多い階級です。
40歳未満の1尉~2佐の希望者(半強制)が受験する指揮幕僚課程(CGS)に合格すると到達できる階級です。
ここまで来られると再就職に苦労しませんし、給料も大きく上がってきます。
CGSは試験の難易度も高く生涯で4回しか受験出来ない為、到達のハードルは非常に高いです。
定年は56歳。
将官
陸将補
駐屯地副指令や規模が小さい駐屯地の司令などを務める事が多いです。
1佐の中からCGS卒業時の成績や勤務状況などを加味して選抜された人間が幹部高級課程(AGS)に入校し到達できる階級です。
陸上自衛官14万人の内、ここから上の階級は100人もいない超エリート。
定年は60歳。
陸将
階級としては1番上で駐屯地司令や方面総監などを務めます。
ここまでは一般幹部候補生や部内幹部候補生から幹部になっても到達可能で、1号俸でも年収1000万以上のお金持ちです。(ゲス)
定年は60歳。
陸上幕僚長
陸上自衛隊を運用する最高責任者です。
陸将から選出されますが幕僚長になると定年が2年延びるため、1歳年上の人が幕僚長になると自身の着任は絶望的となります。
防大創立後は防大出身者しか選ばれていません。
定年は62歳。
統合幕僚長
防衛大臣の補佐ですが政治家が自衛隊の運用をする事は不可能なため、事実上の陸海空自衛隊の総司令官です。
陸海空からある程度持ち回りで選出され、防大創立後は防大出身者しか就いていない役職です。
定年は62歳で退官後に勲章(瑞宝大綬章)が授与されます。
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